注目のXTechは何?今後注目すべきXTechや企業・サービスを紹介!
2020年は新型コロナウイルスの影響により、緊急事態宣言などこれまで経験をしたことの無いようなことが発生しました。それにより私たちの生活様式など様々な点において大きな変化がありました。
その中で一つ注目すべき変化は、多くの人が公私共に『IT』が深く関わるモノやコトに触れてきていることです。要は、ITに関して舌の肥えた人たちやその潜在層が急激に増えているということです。
これにより単に便利なものではなく、便利であることは当たり前で且つデザイン性に優れているものを求める人が増えたり、より利便性を追求しているものを求めたりと、サービスを提供する企業側に大きな影響を与えるのではないでしょうか。
そうなれば今後、企業としてサービスや事業を展開する上で、DXへの対応が必要不可欠な時代へと突入していき、業界や事業・サービスを提供していく中でテクノロジーを活用した展開の重要性が増してきます。
つまり『〇〇Tech』と言われるXTechが今後世の中でより一層注目されていくことになってくるでしょう。
そこで、今回は私が注目していくべきだと思う5つXTechや企業・サービスもを紹介していきます。
- 今後注目のXTechとその理由とは
- 各XTech領域で注目の企業やサービスは?
これらについて自身の見解も合わせて解説していきます。
目次
2021年に注目のXTech
2021年以降、私が注目するXTechはこの5つです。
- ヘルステック(健康テック)
- エンタメテック
- エドテック(教育テック)
- ヴォイステック(音声テック)
- プロップテック(不動産テック)
これらのXTechを注目する理由や注目の企業・サービスなどを紹介していきます。
おすすめのサービスも紹介していきます。これらを知っているかどうかで、公私ともに大きな変化があると思いますので、本記事で情報をキャッチアップしていってください。
それではそれぞれ紹介していきます。
注目①:ヘルステック(健康×テクノロジー)
まず1つ目の注目するXTechは、『健康×テクノロジー』を掛けわせたヘルステック(HealthTech)です。
このヘルステックは、超高齢化社会を迎えつつある日本では既に注目はされていることは、ご存知の方も多いと思います。
そしてコロナの影響もあり、ウイルス感染という視点はもちろんのこと、それ以外の視点でもこのヘルステックがより一層注目されていくと思っています。
ヘルステックを注目する理由
まず一つヘルステックを注目すべき大きな理由は、社会的に働き方が大きく変化しているからです。
働き方の変化としては、やはりコロナの影響もあり、在宅ワークやリモートワークが一気に浸透している状況というのが一つあります。
それにより、慣れない働き方やコミュニケーションの問題による不安やストレスが発生したり、時間管理が難しく結果的に長時間労働になったり、人によっては出勤していれば歩くなどの運動があったにも関わらず、それが無くなるなど身体的な健康の問題にもつながってくる可能性があります。
もちろん慣れない点やコミュニケーションに関しては、その他IT技術を使うなど時間の問題ではあるかもしれませんが、身体的な健康面では自身で意識しなければならず、会社など他者が管理することは難しいでしょう。
さらに、リモートワークや在宅ワークが導入されれば、人事評価制度も変わります。多くの企業で人事評価制度が変わる可能性があります。
そうなると頑張るだけではなく成果や実績が評価の対象になりますので、人によっては、さらに不安やストレスの種になってしまいます。
もう一つ働き方の変化はありまして、それは多様性です。これはコロナの影響がある以前よりそういった環境になりつつありました。
今では正社員や契約社員という働き方だけではなく、フリーランスや副業、ギグワークなど、様々な働き方が出来る環境があります。
ただ正社員であれば、手厚い福利厚生があり、軽い病気で休む時は有給休暇を使い休むことが出来ますし、大きな病気でも補償がされますが、フリーランスという働き方には、基本そういった補償がついてはいません。
つまり、どんな理由であっても休めば収入は減ってしまいます。(※保険に入ることで回避できる場合もあります。)
その為、フリーランスで働く人にとっては体が資本です。これは種類にもよりますが、副業やギグワークにも同じことが言えるでしょう。
老後のもらえる年金が少なくなるかもしれないなど将来的な資金を心配する方が増えている昨今、様々な働き方を組み合わせながら柔軟に働く方が増えていますし、今後もさらに増えてくると思いますので、そんな時代だからこそ、個人として自身の健康面をしっかりと管理していく必要があります。
このように働く人にとってのメンタルケアや身体のケアなど、様々な視点で働き方が大きく変わってきていますので、きちんと健康管理をしていく必要があります。
それは個人としてもするべきことですし、企業としても社員に最良なパフォーマンスを発揮してもらうためには、必要な管理業務の一つとなるかもしれません。
ただ、意図的に健康の管理をするには負担になってしまいますし、会社としても従業員の健康を管理するにも自己申告制では今までのままです。その為、それらを簡単にかつ便利に管理できる環境が必要になってくるでしょう。
そしてそれらを実現できるのがヘルステックの企業です。
つまり『超高齢化社会』や『ウイルス感染』という視点で考えれば、重要なのは当たり前ですが、それ以外にも社会的に変化している点がありますので、よりヘルスケアは重要になってきています。
以上の理由より私は、今そして今後のヘルステックに注目しています。
ヘルステック企業やサービス
では実際にヘルステックの企業やサービスはどういったものがあるのかを紹介していきます。なおヘルステックは、人によっては医療×テクノロジーの領域(正確にはメドテック)も含めてヘルステックというケースもありますので、今回はそれも含めて紹介していきます。
まず代表的なヘルステックといえば、Apple社が提供している『iPhone』や『Apple Watch』でしょう。歩数や運動、血圧、睡眠などといったデータに加え、パーソナルなデータをもデータで管理することが出来るようになっています。
またApple社ヘルスケア領域の規模は、今後大きく発展していくと予測されていますので、今後も注目していくべきですし、GAFAの一つがそうであれば、その他もそうである可能性は高いです。
世界的にもヘルステックは注目されていくでしょう。
また日本で言うと医療従事者専用のサイトなどを運営しているエムスリー株式会社がこの領域では有名なのではないかと思います。
その他にも日本には下記のようなヘルステック企業があります。
- インフィック:介護に関わるサービスを展開しており、介護のIoT化を目指している企業です。
- ウンログ:うんちを記録して腸内環境を管理・整えるプラットフォームを運営している企業です。
- トリプル・ダブリュー・ジャパン:介護現場など、排尿に関するモニタリングや記録、分析を手助けする企業です。
- iCARE:健康診断やストレスチェックなど、従業員の健康情報などを効率的に管理できるサービスを提供している企業です。
- ドコモ・ヘルスケア:個人向けの『dヘルスケア』アプリだけではなく、企業向けに様々な健康増進サービスを提供しています。
- FiNC Technologies:毎日のライフログを記録でき、アドバイスもくれるAIを導入している『FiNC』というアプリを提供している会社です。
- Moff:IoTを活用し、介護や医療、スポーツと言った場面で、運動やリハビリなどの定量的な評価が出来るサービスを提供してる会社です。
それでは、注目すべきヘルステク企業・サービスを紹介していきます。
注目すべきヘルステック企業やサービス
今私が注目しているヘルステック企業は、京都に本社を構えている株式会社バックテックさんです。
提供しているサービスは、『ポケットセラピスト』という『肩こり腰痛』を起点とした生産性向上やうつ病リスクの改善をサポートするためのtoB向けの健康経営ソリューションです。
ヘルステックで重要な点として、働き方へ対応できる物であることは先ほど述べましたが、この会社さんではその領域で事業・サービスを展開しています。
さらに実際にサービスサイトを拝見すると、肩こりや腰痛は、個人としても企業としてもほっとけない問題であることがよく分かります。
特に、リモートワークや在宅ワークが進み、床に座って作業をしているケースやテーブルの高さが合わなかったり、椅子がオフィスのものに比べランクが下がったりと、必ずしも働くには適してもいる環境ではない人が多い今。その解消を促す要因となるベストなサービスだと思います。
- 生産性低下の原因第1位は、肩こり・腰痛
- 年間損失額は、7億6,000万円
※10,000人規模の会社の場合(2020年10月末時点)
今後さらに多くの企業で、リモートや在宅ワークが進めば、肩こりや腰痛により悩まされる人が増えると思います。そしてそうなれば個人としての問題だけではなく、会社の問題にもなってくるでしょう。
そういった点をこの『ポケットセラピスト』というサービスを活用することで、企業側が従業員をサポートする環境が作れるのは、非常に良いのではないでしょうか。
現在は企業向けだけのようですが、今後よりフリーランスという働き方が増えてくるようであればそういったtoC向けに展開していくことも出来るでしょうし、また『肩こりや腰痛』と『生産性』というデータや『肩こりや腰痛』と『うつリスク』というデータが増えていくことで、ただ単に健康という領域だけではなく、医療の領域など様々な発展をさせていくことが可能ではないかと思っております。
データを活用した面白い部分に対しての取り組みであり、今のニーズにもフィットしていますし、今後の展開という面でも非常に期待が出来る企業ではないかと思っています。
注目②:エンタメテック(エンターテインメント×テクノロジー)
2つ目の注目するXTechは、『エンターテインメント×テクノロジー』を掛けわせたエンタメテックです。
エンタメ業界は、新型コロナウイルスの影響が大きく、ライブやイベントの中止も相次いでいることは多くの方がご存じだと思います。そしてまだまだコロナの収束の見通しが立っておらず、今後も大人数が集まるイベントなどは敬遠されてしまう可能性も大きくあります。
そんなエンタメ業界をIT・テクノロジーで変えていくのがエンタメテックです。
エンタメテックを注目する理由
エンタメテックに注目する理由は、コロナの影響で様々なエンターテイメントに大きな打撃があったことで、『企業』と『働く人』、『消費者』の3者ともに大きな影響を受けているからです。
まずアーティストのライブやプロスポーツ観戦などのイベントは、多くの人が同じ場所にリアルタイムで集まって完成されるエンターテイメントでしたが、コロナの影響もあり、そもそも開催が出来ない事や規模の縮小などで企業は大きなダメージがありましたし、消費者としてもそういったイベントが中止されてしまい参加することが出来なくなってしまいました。
またそのような同じ場所に多くの人が集まるというイベントのあり方自体が今後の時代にはあっているとは決して言えなくなってしまっています。
エンターテインメントと提供する企業にとって、ITやテクノロジーを活用した提供方法に変えていくことは必要であるように思えますし、それが多くの視聴者側のニーズを満たすことにも繋がるでしょう。
またもう一つ、実際にアーティストとして活動している方や芸能活動をしているような働く人の中には、フリーランスという立場で活躍している方達も多いです。しかし活躍の場が縮小されてしまったことで、大きく収入が減ってしまっています。
このようにエンタメ業界全体での課題が、コロナの影響によりあらわになりました。
しかし、これらの課題を放置することは出来ないでしょうし、これらを解決するためには、IT・テクノロジー要はエンタメテックの力が必要となってくるでしょう。
もちろんコロナが収まればある程度元通りに戻る可能性もあるでしょうが、もし同じようなことが起きた場合、そのままでは今後もリスクを抱えたままです。
つまり今が一つの分岐点になっており、従来通りのやり方に加え、IT・テクノロジーを活用した新たなテンタメの提供へのシフトは考える必要があるでしょう。
アナログな部分が多かった業界だからこそやれることはたくさんあると思います。
例えば、VRやAR・MRなどを活用しネット上であってもよりも身近に感じられるテンタメを提供することやネット上だからこそ出来る付加価値のあるコンテンツを提供することなど様々あるでしょう。
またネットだからこそ、時間が無く参加できないコアなファンのニーズに応えることやコアではないにしろ少し気になる潜在層のファンへ向けて気軽にコンテンツを提供するなど可能性は広がります。
このようにエンタメ業界は、従来の凝り固まったビジネスモデルから幅を広げ、大きく変化していくべきタイミングで、それを支えるのがエンタメテックだと思います。
またIT・テクノロジーを活用し、『働く人』の活躍の場を広げることで、活動した結果に対してきちんと収入を見込めるような環境を作ることも出来るでしょう。
今ではYouTuberという領域に、一般の人のみならずテレビなどで活躍する有名な方も参戦しており、横一線でそれぞれ盛り上がりを見せておりますが、やはり一般の人にとって、有名な人は特別な存在ではあります。
そいったアーティストやスポーツ選手、芸能人などより有名な方達を際立たせながら、これまで通りリアルタイムで見せていたクオリティに近いコンテンツを提供できる環境が出来てくれば、エンタメ業界も大きく変わってくるのではないかと思っています。
このようにエンタメ業界で事業やサービスを提供している企業だけではなく、エンタメ業界の最前線で活躍している方も含めて、大きな改革が迫られていると思っていて、それを実現できるのがエンタメテックです。
だからこそ、今後エンタメテックには注目していくべきでしょう。
エンタメテック企業やサービス
エンタメテックの一番代表的なサービスといえば、先ほども出てきた『YouTube』でしょう。
誰でも気軽に、自身のコンテンツを配信することが出来ます。ユーザーも全世界におり、活躍すれば大きな収益を得ることも可能です。
実際になりたい職業として『YouTuber』という仕事が出てくる現在、老若男女問わず多くの方に馴染みのあるエンタメテックサービスです。
日本という視点に目を向けて見ると、『SHOWROOM』や『17LIVE』が有名だと思います。これらはライブ配信という形態でサービスを提供しており、テレビCMでも見かけるなどエンタメテックの中で勢いのあるサービスです。
その他にも日本には下記のようなエンタメテック企業やサービスがあります。
- radiko:ラジオをスマホで聴けるアプリを提供している企業です。
- U-NEXT:定額制の動画配信サービスを提供している企業です。
- AWA:定額制の音楽配信サービスを提供している企業です。
- BASE:グッズ販売のためのオンラインショップを作成できるサービスを提供している企業です。
- SKIYAKI:グッズ販売やライブなどのコンテンツを含むファンクラブサービスを提供している企業です。
- モイ:ツイキャスというライブ配信サービスを提供している企業です。
注目すべきエンタメテック企業やサービス
エンタメテック領域で私が注目している会社はTHECOO株式会社さんでして、特にその会社が運営している『Fanicon』という、ファンコミュニティサービスが現在のニーズに非常にマッチしており、今後も成長が加速していくのではないかと思っています。
実際に様々な企業から出資をしてもらっており、多くの方が動向を注目している会社でもあります。
では、その『Fanicon』がどういったサービスで、なぜ私は注目しているのか解説してきます。
Faniconとは、簡単に言うとファンクラブサービスで、アーティストや俳優などの有名人の方達が簡単にファンクラブサービスを開設でき、その中でライブ配信であったりと様々なコンテンツを会員になっているファンの人たちに届けることが出来ます。
そして単に有名人の人とファンがオンライン上で繋がるだけではなく、ファン同士という横のつながりのコミュニティを形成できることも大きな魅力です。
ライブ配信サービスという領域は、多くのエンタメテック企業が提供しているコンテンツですが、基本的には一方通行で、配信者から視聴者へ動画を配信しているのがほとんどです。
ただFaniconでは、ファン同士のつながりを形成することができる環境になっていますので、ファンクラブサービスであっても様々な角度から盛り上がりを見せることが出来るようなサービスになっています。
また最近では有名人の方の訃報が見受けられることも増えてきましたが、ファンとなる会員は有料制になっているため、誹謗中傷も抑えられる効果もあり、有名人側としてもありがたい仕様になっています。
新型コロナウイルスの影響による環境の変化に対して、様々な角度から良い方向へ環境を変えていけるサービスであり、またコロナ以外で出てきている芸能界の課題に対してもきっちりケアしているサービスですので、今後もより注目な企業・サービスと言えるでしょう。
注目③:エドテック(教育×テクノロジー)
3つ目の注目する・XTechは、『教育×テクノロジー』を掛けわせたエドテック(EdTech)です。
教育業界は、エドテックという言葉が注目される前より『eラーニング』というものがあり、昔から多くの企業で研修目的で導入されています。実質的にはこのeラーニングもエドテックの一つではあります。
ただスマホの普及などテクノロジーが発展することで教育を提供する側はもちろん受ける側の環境も大きく変化していることもあり、より効率的に高い学習が受けられるものとして、今ではeラーニングも含めてそういったサービスがエドテックサービスと呼ばれるようになっています。
そういった業界がエドテックと呼ばれるようになっています。
エドテックを注目する理由
エドテックを注目する理由は、教育(特に小中高大なのどの教育)は『オフライン』が当たり前という概念になってしまっているからです。
このオフラインの教育が当たり前になっていることもあり、今回の新型コロナウイルスの影響で、小中高大学生と教育が受けられない期間が出てきて問題になっていますし、また学習塾などでも大きな影響を受けており、課題が浮き彫りになっています。
現在は多くの学校で通常通り、学校で授業をしていますが、今後同様なケースがあった場合への対応がきちんと出来るのかは不安に思います。
このオフライン教育が当たり前という概念はすぐにでも捨てて、するしないは置いておいてオンラインで教育をいつでも導入できる環境にするべきでしょう。このオンライン教育はこれはコロナにより浮き彫りになった課題を解決するだけではなく、コロナに関係なく、教育業界の課題になっている教育格差を減らすための役割もあると思っています。
例えば、教育格差が出ている原因として住んでいる地域によって受けられる教育の差が出てしまっているという理由がありますが、オンライン教育であればそれをすぐに改善できることは明白です。
さらには、共働きの家族が増えてきている状況ですので、両親が忙しいとオフラインの教育を受けさせにくいですが、オンラインによる教育であれば比較的容易に受けさせることが出来ます。
生きていく上で欠かせない教育をオフラインからオンラインに変えるだけで、リスクへの対応だけではなく、高いレベルの教育が誰でも受けられる環境へと変化させることも出来ます。
さらにそれ以外の部分をIT・テクノロジーを活用し、改善することが出来ればより教育業界自体は発展していくと思いますし、それが発展することで将来の日本を背負う優秀な人たちが増えてくるでしょう。
このようにかなり重要な役割を担っているおり、それを実現させるためにはエドテックが欠かせないと思っていますので、私は注目しています。
エドテック企業やサービス
エドテックといってぱっと思いつくサービスは、オンラインスクール関連だと思います。その中でも特にオンライン英会話スクールやオンラインプログラミングスクールは、利用している方も多いでしょう。
ただエドテックは、オンラインで実際に教えるようなサービスだけではなく、それ以外にもたくさんあります。例えば、黒板のアプリであったりノートの共有アプリなどの教育を支援するものや、学習を支援するゲーム形式のアプリもエドテックです。
具体的に下記のようなエドテック企業・サービスがあります。
- サカワ:『Kocri』という黒板とタブレットを組み合わせたハイブリットな黒板アプリを提供している企業です。
- スタディプラス:『ポルト』という様々な教科に関わる参考書や大学入試問題などを電子で読める電子参考書サービスを提供している企業です。
- VQS:個別だけではなく集団にも対応できる遠隔授業システムを提供している企業です。
- ドットインストール:オンラインで動画をみながらプログラミングを学習できるサービスを提供している企業です。
- Schoo:社会人向けにオンライン生放送で学習コンテンツを提供している企業です。
その他にもオンライン学習系のサービスはもちろん、様々な多くのエドテック企業・サービスがあります。
注目すべきエドテック企業やサービス
このエドテック領域で私が注目している企業は、株式会社ハグカムさんで、この会社は『GLOBAL CROWN』というオンライン英会話スクールのサービスを提供しています。
オンライン英会話スクールは、すでに一般化してきているものではありますが、なぜこの企業・サービスに注目しているかを説明していきます。
注目している理由、それは教育の根本的な部分です。
コロナの影響もあり、オンラインというどこでも教育を受けられるような環境が重要であることが世間的には認識されていますし、私自身もオンライン教育は非常に重要だと思っています。
ただ教育で最も重要なのは質です。
いくらオンラインになり便利になったからといって、どこに居ても教育を受けられるだけでは意味がないですし、教育を受けた側がきちんと身に着けられなければ全く意味がありません。
そういった教育の根本的な質の部分に対して、この会社では『オンラインで対面以上の質というのを担保する』ためにサービスを展開していますので、環境と質を合わせたハイブリットなオンライン教育のサービスモデルになっています。
実際に実績として、よくあるオンライン英会話スクールが、半年間の継続率が30%なのに対して、90%という数字を誇っています。このように実績からも質の高さがわかります。
教育を受けられる環境が発展することもこの教育業界を変えるものではありますが、環境が変わっても決して変わってはいけない質という部分をしっかり担保できているという点は注目すべきでしょう。
現時点ですでに一歩リードしていると思いますし、今後にも注目していくべき企業だと思っています。
注目④:ヴォイステック(音声×テクノロジー)
4つ目の注目するXTechは、『音声×テクノロジー』を掛けわせたヴォイステック(VoiceTech)です。
ヴォイステックは、消費者の身近なところにたくさん存在してはいますが、単体で成り立つようなものは中々なく、何かのモノや͡コトを支える技術として存在しているような業界です。
イメージとしては、カーナビなどがそうで、自動車業界の製品に音声技術が使われています。このように縁の下のような存在なのがヴォイステックです。
ヴォイステックを注目する理由
ヴォイステックを注目する理由は、日本では音声を使った検索や機器の操作などは海外と比べ遅れている背景にくわえ、また様々な業界や技術をサポート・発展させていくためには必要不可欠なテクノロジーだからです。
例えばコロナの影響を最も受けている業界の一つである旅行業界では、AIやロボットを使った接客は以前より進められておりましたが、今回のコロナでより一層需要は高まると思います。
その際に欠かせないのがヴォイステックで、会話には方言や人によって違った言い回しがありますし、感情もありますので、より高いレベルでのロボットやAIによる接客対応となれば、このヴォイステックの領域での技術進歩は欠かせないでしょう。
これは一つの例で接客を伴う業界であれば、旅行業界に限らず言えることです。
仮にコロナが収束したとしても人材不足が進む日本では、ロボットやAIは欠かせないものになってきますので、同時にヴォイステックという技術も欠かせなくなってきます。
また、まだまだ日本ではなじみがあるとは言えませんが、音声を使って何かを操作をすることは海外ではよくあります。単純に何かを検索するためにはもちろん、IoTを搭載した家具・家電などもあります。
同じ文字列で違う意味を表すケースのある日本語の場合、音声検索のデメリットはありますが、今後発展してくればそれも十分解決できると思っていますし、より便利な世の中になっていく上でヴォイステックは重要です。
このように様々な業界を進化させるだけではなくAIやIoTなどの技術を使ったサービスや物を展開していくためにも必要なテクノロジーですし、いずれ日本でも生活面で欠かせないものになってきますので、ヴォイステックを注目しています。
ヴォイステック企業やサービス
ヴォイステックで有名なものは、iPhoneに搭載されている『Siri』や「OK Google」で有名な『Googleアシスタント』、あとはAmazonの『Alexa(アレクサ)』などがあります。
これらはヴォイステックの中でも音声アシスト、スマートスピーカー、AIアシストなどの領域になります。
それぞれAppleやGoogle、Amazonは、単純にヴォイステック企業という枠組みに縛られる企業ではないですが、このようにヴォイステックの特定の領域でサービスを展開しています。
ただ日本のヴォイステックの企業やサービスで見た時に、ぱっと出てくるものは少ないのではないかと思います。ですのでざっとどういったヴォイステックの企業やサービスがあるか紹介します。
音声の配信プラットフォームとしては、エンタメテックにも当てはまりますが、『radiko』や『Voicy』などといったサービスがありますし、音声でコンテンツを提供する『こえのブログ(サイバーエージェントのAbema)』などがあります。
またその他領域で言うと音声関連のコンサルティングをする会社や音声のコンテンツを作成する会社や音声の広告など様々なものに分かれています。
その他にもこのような企業やサービスがあります。
- 博報堂DYメディアパートナーズ:ラジオクラウドというラジオアプリを提供している企業です。
- オトナル:音声のコンサルティングや音声広告を提供している企業です。
- HOYA:音声合成ソフトウェアを提供している企業です。
- TradFit:Amazonのスマートスピーカーと連携し、旅行・宿泊業者向けにAIスピーカーを提供している企業です。
注目すべきヴォイステック企業やサービス
ヴォイステックの中でも私が注目する会社は、日本で唯一、音声合成に特化した会社である株式会社エーアイさんです。
音声配信サービスなど音声に関わる自社サービスを提供している会社であれば、その事業やサービスだけをテリトリーにしているケースはよく見ますが、音声のコンテンツ制作や音声に関するソリューションを提供している会社で、音声という事業のみに特化している企業はかなり少ないです。
それにも関わらずこちらの会社は、音声のみに特化してソリューションを提供しています。
音声に特化している。これも注目をしている理由の一つではありますが、その他になぜこの会社さんをヴォイステック企業の中で注目しているのかを紹介していきます。
まずこの株式会社エーアイさんでは、高品質な音声システムの『AITalk(エーアイトーク)』というソリューションを提供しています。
これが何かというと、電話の自動音声やAIスピーカー、カーナビなどの音声のように、文章を入力することでそれを人の声で表現してくれるものです。また芸能人や声優、自分の声も収録することで、文章を入力することでその声でリアルな表現をしてくれる機能があります。
そして、AITalkでは抑揚や感情表現をも合成音声で実現させています。従来の合成音声は、平坦な表現ではありましたが、話す速度や高さ、抑揚を設定することができ、感情面であれば『怒り』や『喜び』、『悲しみ』の表現を付け加えることができます。さらには、その感情自体にも強弱をつけられるなど、よりリアルさを追求した合成音声を提供しています。
こちらも私が注目しているもう一つの理由です。
今回のコロナの影響や人材不足という状況もあり、今後、あらゆる場面や場所でAIスピーカーやロボットといったものを活用しての接客対応などが増えてくる可能性は高いです。
そうなった時により質の高い接客となれば、この話す速度や高さ、抑揚、感情表現は重要な要素ですので、それを実現できるソリューションをすでに提供しています。
またこのソリューションを法人向けだけではなく、個人向けにも提供しています。
今一般の方が、何かを配信して活躍している場と言えば『YouTube』が出てくると思いますが、それと同じく『Vtuber』という領域へ参入している人も多いので、この場面で活用させることが出来るでしょう。
また先ほどヴォイステックサービスを上げたように、一般の方でも配信できる音声配信サービスがあり、さらには一般の人のラジオなども流行ってきています。
そこで使用されるのは音声ですが、身バレを気にする人にとってはリスクがあります。
多くの企業が提供しているソリューションは、法人向けが一般的ですが、個人向けにも開放し、そういったニーズにも対応できるように事業を展開している点は非常に面白いと感じます。
このように今、株式会社エーアイさんが行っている事業だけでも十分に魅力があり、今後の可能性も高く注目すべきだと私は思っています。
また一点付け加えると、まだまだ日本では一般的ではないですが、海外では、音声を使った検索や家具家電の操作などは頻繁に行われています。
今後こういったことが日本でも流行ってくるのではないかとは思っていますが、日本では音声検索で一つ厄介なことがあります。
それは同じ言葉でもイントネーションが違うことです。たとえば、『柿』や『牡蛎』です。分野が違うものであれば前後の文章から読み取ることも出来るかもしれませんが、同じ食べ物という分野の言葉の場合、音声での検索においてイントネーションの認識が必要になってきます。
今、株式会社エーアイさんでは合成音声をソリューションとして提供しており、その音声検索に関わる部分を事業としている訳ではないですが、こういった場面でも解決できるような技術やノウハウを持っていることになります。
このように株式会社エーアイさんはとても面白い会社で、注目しています。
注目⑤:プロップテック(不動産×テクノロジー)
最後に注目するXTechは『不動産×テクノロジー』を掛け合わせたプロップテック(PropTech)です。
不動産業界といえば、業界の中でもDXやIT化が最も遅れていると言われている業界です。また不動産は、新築や中古、マンションや戸建てでルールが違う部分があったり、住宅ローンの新規借り入れや借り換え、さらには不動産投資に関わることなど多くのタッチポイントがある業界です。
法律などしがらみが多い業界ではありますが、それらが少しずつ解消され、DXやIT化が進めば、今後の伸びしろはかなりあると思いますし、注目している方は多い業界だと思います。
プロップテックを注目する理由
プロップテックを注目する理由は、アナログでの対応が多いだけではなく必要な箇所が多々ある業界であり、IT・テクノロジーの活用でそれらが改善されれば、『企業』や『消費者』ともに大きな価値が得られる業界だからです。
多くの方が経験する不動産の購入や賃貸の住居を借りる上で、実際に対象の物件を見に行くことは、よほどの理由がない限りはほとんどの方がやっていることだと思いますし、すべきことと言っても良いでしょう。
また一つの物件だけを見るのではなく、複数の物件を見ることが多いと思いますし、その為に何度も足を運びます。さらに実際に契約するために、アナログでの作業が発生し、その為に何度も足を運ぶ必要があります。
このようにアナログな部分が多いことで、ことが時間と場所に制限があるのが不動産業界ですが、今プロップテックの企業やサービスが増えつつあり、これらをよりスマートに対応できる環境へと変わりつつあります。
例えば、今では当たり前ですが不動産会社に行かなくともある程度ネットで物件を選ぶことが出来ます。またパノラマ写真で物件の中が見られるようになり、物件選びの判断が事前にできるようになっていますし、住宅ローンの借り入れ可能金額が事前にネットで出せたりと大きく環境が変わってきています。
さらに今回のコロナの影響も相まって、消費者としてもオンラインでの対応のニーズが強まっている傾向にもあり、よりそれが加速しています。
このように不動産に関わることにおいて、消費者にとってかなり良い方向へとプロップテックの企業・サービスは導いてくれています。
また不動産業界のDXの遅れは、消費者側だけではなく、不動産仲介会社側も同じです。やはりここも原因はアナログ作業が多いからです。
結果的に、本来すべき消費者へのサポートや対応の時間が、それ以外の作業時間で圧迫されてしまっている状況です。これらも改善することで、消費者も含め不動産業界全体でより良い環境へと変わってきます。
これほど大きな役割をプロップテックの企業やサービスはになっていますし、それが出来た時のインパクトはかなり大きいと思いますので、私は注目しています。
プロップテック企業やサービス
プロップテックは、アメリカでもかなり伸びている業界です。Zillow社、Opendoor社、Redfin社、Compass社の4社の頭文字を合わせた『ZORC』がアメリカの不動産業界では有名です。
さらに最近では、不動産業界に関わる様々なタッチポイントに特化したユニコーン企業が台頭してきており、今後の動向が注目されています。
日本でも見ても多くのプロップテック企業があります。
不動産ポータルサイトの『SUUMO』を運営しているリクルート社や同じく不動産ポータルサイトの『LIFULL HOME’S』を運営しているLIFULL社などは多くの方が知っていると思います。
その他にも不動産となれば、購入、売却、借りる、貸す、投資というものがありますし、その中でさらに、内見や住宅ローン、など様々なポイントが発生します。またそれ以外にもリフォームやリノベーション、家具家電のIoTなどに関わるモノもありまし、スペースシェアや不動産の様々な情報が載っているメディアもあります。
このように多くのタッチポイントに対して、様々なプロップテックの企業が存在しています。
具体的には下記企業があります。
- MFS:モゲチェックというベストな住宅ローン・金融機関を探せるサービスを提供している企業です。
- GAテクノロジーズ:不動産の売買や投資など様々なタッチポイントでサービスを展開している企業です。
- リビン・テクノロジーズ:リビンマッチというオーナーと不動産会社とをマッチングするサービスを提供して居る企業です。
- ナーブ:VR内見という内見用のサービスを提供している企業です。
- りノベル:マンションや戸建てのリノベーションを行っている企業です。
注目すべきプロップテック企業やサービス
プロップテック企業として私が注目しているのは、『ROOV』というVR内見システムを提供している株式会社スタイルポートさんです。
物件を購入もしくは借りる上で、内見は非常に重要なことです。ただ何回も見に行くために予定を調整し足を運ぶのは面倒ですし、今はコロナの影響もありますので感染リスクが高まります。
また不動産のポータルサイトにパノラマ写真で物件が見られるようなものもありますが、選択の一つの判断材料にはなるものの、やはり最終決定をするための情報としては乏しいです。
そんな中でVRという内見は環境としても情報としても非常に今のニーズにマッチしているサービスです。ただVR内見は、少し前か出てきており、この会社以外にも提供している会社は多くありますが、なぜこの株式会社スタイルポートさんを注目しているのか説明していきます。
まずこの会社さんは、『ROOV』というVR内見システムを提供しているのですが、最大の魅力はVRヘッドセットが必要ないことです。ここが非常に重要なポイントで、このサービスの肝だと思っています。
VR内見と言えばすごい響きは良いですが、基本的にVR内見をするためにはそれに必要なヘッドセットなどの環境が必要です。ただ自宅にそれらがあるかと言えばない人の方が多いでしょう。
となれば結局不動産を売っている会社やモデルルームなどに行かなければなりません。それでは従来通り、時間や場所に制約が発生します。
ただROOVというVR内見サービスでは、スマホやPCのデバイスでそれを確認することが出来るので、時間や場所の制約から解放されます。
ここは決定的に他社のVR内見とは違い、今のニーズに非常にマッチしているものになっています。その為VR内見を提供している企業の中でも株式会社スタイルポートさんを注目しています。
またVR内見の魅力を伝えると、新築マンションを購入するときは、実際の内見が出来ないケースがほとんどですが、実際のイメージにより近い環境を実現することも出来ます。
モデルルームはたくさんのオプションがはいっており、見栄えが良いのでついつい買いたい雰囲気になりがちですが、VRを活用すればそれに惑わされることも減るでしょう。
またVR内見はパノラマ写真とも大きく違い、天井の高さや部屋の長さも画面越しにきちんと計ることが出来ますので、これによりサイズ感を把握でき、購入する上での十分な情報を得ることも出来ます。
このようにVR内見は非常にメリットのあるもので、そしてスタイルポートさんが提供する『ROOV』では自宅でもそれを実現することが出来ますので、不動産選びにおいてスマートさを提供してくれます。
不動産業界の課題の一つを解決しつつ、withコロナ時代の生活様式にも合わせたサービスモデルになっていますので、注目をしています。
最後に
これまで私独自の注目のXTechを紹介してきました。
もちろんそれ以外の業界・XTechも非常に面白いサービスや企業がありますが、個人的にはこの5つが特に大きく変わってくるのではないかと思っています。
転職をする人やコロナ後の今後のIT領域が気になる方などぜひ参考にしてみてください。