2021年がDX元年と言われる理由とDXが遅れている原因やDXに必要な考え方

BUSINESS IT・テクノロジー

2020年、新型コロナウイルスの影響により、業界問わず多くの企業で打撃を受けているのは皆さんご存知だと思います。またこれに伴い、IT・テクノロジーを活用した働き方、リモートワークや在宅ワークが多くの企業で行われていることもご存じでしょう。

ただ、それだけではなく、企業として『組織』『事業』『サービス』に対してDX(デジタルトランスフォーメーション)の対応がより一層重要になってきていることはご存知でしょうか?

もちろんこのDXは、コロナ以前より企業として必要不可欠と言われておりました。またDXに必要である『AI』や『IoT』、『ロボット』、『ビッグデータ』などITトレンド技術を活用してサービス・事業展開をしていた企業もありました。

しかし、それはまだまだ一部の企業のみに留まっています。

今回のコロナの影響により、多くの方達の生活様式やニーズの変化や制限があったことで、そういった環境にマッチしたサービスの提供や取り組みをほぼ強制的にしていかなければならない時代になってきています。

要は2021年は、最新技術を活用し『withコロナ』『Afterコロナ』といわれる時代に合わせた生活様式、ひいてはより将来の生活様式に合わせた形でのサービス・事業展開が必要不可欠になっているのです。

その為、2021年は本当の意味で『DX元年』になるのではないかと思っています。

今回は、なぜ2021年がDX元年になるのか。詳しい理由を2020年までDXが遅れてきていた理由などを踏まえて解説していきます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

そもそもDXとは何かについて簡単に解説していきます。

DXとは、デジタルトランスフォーメーションと言われ、『ITで、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる』という概念です。

このDXの概念自体は2004年頃には登場していますが、『2025年の崖』と言われる日本全体の課題が出てきたことで、現在日本で注目され流行り言葉になっています。

これまで聞いたことのある『IT革命』や『デジタルシフト』にも似たような概念と思って頂いても良いと思います。

ですので要は、IT技術を使ってより良い世の中にしていきましょう。と言うものです。

IT革命とデジタルトランスフォーメーションのトレンド比較

ちなみにDXという言葉が本当にトレンドとして伸びているのか?2000年に流行語になった『IT革命』と比較してみました。それぞれこのように移り変わっています。

これを見てもDXという言葉は注目が集まっていることが分かります。

それではなぜ2021年がDX元年になるのにふさわしいのか?理由を解説していきます。

2020年までのITについて

まず、2020年までのIT領域の状況について簡単にお話していきます。

IT技術や領域で言うと、1990年代後半よりインターネットが急速に発展し、日本では2000年に『IT革命』という言葉が流行語を獲得するほどIT技術や領域は注目が集まってきていました。

急速に世の中にITが浸透していき、2009~2010年頃からはスマートフォンが普及し始め、今ではそれを持つことが当たり前になるなど、IT技術により便利で暮らしやすい環境へと変化してきています。

2017年頃からは日本で『DX』という言葉に注目が集まってきていまして、今では、このDXへの対応が重要視されており、多くの企業が躍起になっている状況です。

IT革命と言われた時代やスマホが普及した時代は、私たちの生活環境が大きく変わったため、ITが浸透している実感はありました。

ただ、このDXは何か私たちに影響したのか?と考えてみると正直ぱっと出てきません。

一つ挙げるとするのであれば、Amazonや楽天、ZOZOといったECサイトというサービスは、わざわざ店舗へ行かなくとも買い物が出来る環境へと変えてくれていますので、DXの代表例の一つと言えるでしょう。

もちろんその他にも人によっては、心当たりがある方もいるかもしれませんが、多くの人にとっては、世間的にDXという言葉が流行っているだけでしかなく、好影響を与えてくれていると実感するものは少ないのではないでしょうか?

日本でDXへの対応が遅れている理由

では、なぜDXという言葉が流行りだしているものの日本ではあまり大きな変化が起きていないのか?世界的に見て遅れているのか?好影響を与え切れていないのか?

それは、多くの人たちがDXを実現するために必要な技術を注目をしているからです。例えば、先ほどITトレンド技術として出てきた『AI』や『IoT』、『ビッグデータ』などです。

確かにこれらの技術はDXを実現させるためには必要不可欠な技術です。

しかし、あくまでDXを実現するための手段であって、これら技術を使用すればDXが実現できるという訳ではありません。

手段に過ぎないこれらの技術に注目するばかりで、それを使ってどう世の中に好影響を与えていくのか?というDXのゴールまでを考えられていないのです。

要は、技術を使うことだけに目標を置いており、結果技術に縛られてしまっています

イメージとしては、『DX=AI』という考え方になってしまっているようなものです。

それではなく、『DX>AI』という考え方を持つ必要があり、『AI+α+β=DX』でAIに足し算をしていきDXを実現させていく思考が必要になります。

このように、技術を使うことだけの自己満足でとどまってしまっており、結果、第三者視点ではDXが実現できていないという状況になってしまっています。

よくあるDXの間違い

実際のよくある例としては、『RPA』という作業を自動化するための技術がありますが、このRPAという技術を導入し、業務改善を行ったことに対してDXを実現したと感じてしまっているケースです。意外とこう感じる経営層も多いのが実情です。

たしかに、働く従業員という観点で見ると、業務が効率化され楽になっているかもしれません。

しかし、DXとは、『人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる』ことが最終的なゴールです。

中には業務効率化をしたことで、居場所がなくなり職を離れなければならない人が出るかもしれないですし、給料が少なくなる人もいるかもしれません。結果、楽になったことで不安が生じ、あらゆる面で良い方向になったとは言えないでしょう。

もし業務改善でDXを実現させるのであれば、業務改善をした後の従業員のことをもっと考える必要があるでしょう。それが社内におけるDXといえるものです。

またユーザー側にサービスを提供しているものでAIを搭載したサービスもよく見かけますが、AIの力を発揮するには十分な量のデータが必要ですので、似非AIみたいになってしまい、ユーザーには何も持たれしてくれないケースもよく見かけます。

このように、企業側としてはDXをしたと思っていてもほんの1部分だけであったり、ユーザーにとって意味がないものになっているものもあります。

きちんとDXを進めるためには?

では、きちんとDXを進めていくためにはどうするべきなのでしょうか?

それは先ほどのRPAの例をもとに言いますと、RPAの導入により活用できる時間が増えた人に対して、新たな道や役割を示す、提示する必要があると思っています。

例えば、よりその領域でプロフェッショナルになる道を歩んでもらうことも一つですし、自社サービスの一ユーザーとして客観的な意見でプロジェクトに関わってもらうなど、その人のキャリアの幅や可能性を広げていく必要があると思います。

そしてそれが自社の事業やサービスの成長に関わることであり、そして最終的にそれを使うユーザーにも好影響を与えることに繋がるのではないかと思います。

要は技術的なことなど目に見えるものだけではなく、思考や考え方、要は頭の中もDXさせていくことが必要なのです。これが本来あるべき姿のDXだと私は考えています。

そしてそこに合わせて必要な技術を当てはめていくようにしていきましょう。

きちんとDXをしていくためにも今一度見直してみてはいかがでしょうか。

分岐点となる2020年の大きな変化

これまで紹介したように、2020年はまだまだDXといえる状態ではないですが、分岐点ではあるように思えます。

つまり、2020年の各企業の動き次第では、2021年はDX元年となりえますし、そうならないといけないほどの大きな変化が起きています。

やはり一番の変化は、多くの人たちがIT技術に触れたことです。

例えばコロナにより緊急事態宣言が出たことで、多くの企業で在宅ワークに強制的に切り替えられてたと思います。それに伴って、ZoomやGoogleMeet、Skypeといったビデオ会議ツールを使っての会議や打ち合わせ、コミュニケーションが一般化され、多くの方がこれらに触れています。

そして、非常に効率的に感じている方も少なくはないでしょう。

また、外出自粛などに伴いユーザーの需要が大きく変わり、企業側としても提供すべきサービスが変わっています。要は、よりITやテクノロジーを活用したサービス展開を強いられています。

こういった動きにより多くのユーザーは、Webサービスやアプリなどを活用し自身のニーズを満たしている状況です。

例えば、これまで店舗に行って買い物をしていた人が、人混みを避けECサイトなどで買い物をする。といったことも増えているでしょう。

このように、多くの人たちがIT技術に触れる環境へと急速に変わり、そこで利便さを感じたりと、コロナ感染というリスクや恐怖も相まって、人々の考え方にも変化が起きてきています。

つまり、ITに対して舌の肥えた人たちが徐々に増えているのです。

こういった状況だからこそ、この2020年を境に社内の業務を改善するだけのDXではなく、技術という手段を活用し最終的にユーザーのニーズを満たせる事業・サービス展開が必要且つ重要になってくるのです。

ここを理解しているかどうかで、2021年以降に大きな差が出てくるのです。

2021年は本当にDX元年になるのか?

これまで紹介してきた通り、DXという概念は多くの方が理解はしているものの中々進めきれていない状況が続いていました。

ただ2020年に新型コロナウイルスの影響により、社員の働き方やユーザーの生活様式やニーズなど大きな変化があったことで、それにあった事業・サービス展開を急に強いられています。

その為今後2021年以降は、このDXの考えの差により事業・サービス格差はどんどん広がっていくのではないかと思っています。

そして2021年は、それぞれの企業がDXをどう進めていくかという方向性を決め実際に進めていく年、つまり『DX元年』となるのです。