フリーランスエンジニアが継続的に高単価の案件を獲得するために理解すべき事とやらなければならない事とは?

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折角正社員エンジニアという守られた環境から、リスクを抱えフリーランスエンジニアになったのであれば、出来るだけ高単価の案件を獲得したいと思う方も多いでしょう。

しかし、フリーランスエンジニアになったからといって必ずしも高単価の案件を獲得できる訳ではないですし、思ったより稼げないと感じているフリーランスエンジニアも少なくはありません。

そこで今回は、継続的に高単価の案件を獲得するためにフリーランスエンジニアはどうすれば良いのか?解説していきます。

高単価の案件とは?

そもそも理解しなければならないことですが、高単価の案件とは単純に単価が高いという訳ではありません。

仮に、90万円の案件と100万円の案件があったとします。

そしてそれぞれの案件の働く時間が、90万円の案件は月150時間で100万円の案件は月200時間だとします。

すると時給換算すれば、90万円の案件は時給6,000円で100万円の案件は時給5,000円となり、90万円の案件の方が高単価の案件という事になります。

また、90万円の案件は初心者レベルのスキルを必要とする案件なのに対し、100万円の案件は上級者レベルのスキルが必要な案件となると、一概に90万円の案件より100万円の案件の方が高単価とは言えません。

このように、様々な視点から見ると必ずしも「単価が高ければ高単価の案件だ」とは言い切れません。

しかし、日本のIT業界では働く時間も求められるスキルもそしてそれ以外の条件も全て同じ案件であるにも関わらず、90万円と100万円のように案件の単価に差がある場合があります。

その原因は『商流』です。そしてそれは『多重下請け構造』によって生まれてしまっています。

同じ案件であってもより商流の深い位置で案件を獲得してしまえば、提示される単価は低くなってしまうのです。

つまり、高単価の案件とは『できるだけ商流の浅い位置で獲得した案件』という事になります。

フリーランスエンジニアとしてより高単価の案件を継続的に獲得することを目指すのであれば、この商流についてきちんと理解し、常により商流の浅い位置で案件を獲得できる環境を作っていかなければいけません

商流と単価の関係

多くの方は知っていると思いますが、念のため下記2つに関しても解説しておきます。

  • なぜ1つの案件に対して商流が多く存在してしまうのか?
  • なぜ商流が深くなれば単価が下がっていくのか?

商流が多くなる原因

まず、一つの案件に対して商流が多くなっているを『多重下請け構造』と一般的には言います。

そして日本のIT業界ではこの多重下請け構造が蔓延しています。ちなみに日本のITエンジニアよりも待遇の良いアメリカでは、多重下請け構造は比較的に少ないと言っても良いでしょう。

ではなぜ、日本のIT業界では多重下請け構造が蔓延しているのかというと、様々な原因はありますが、雇用の問題・リスクが大きいです。

日本では多くの企業で終身雇用制度が導入されていたこともありますし、一度社員として雇用すれば簡単にはクビには出来ません。

しかし、一つプロジェクトが完了すれば大きな改修等が無い限り、あとは基本的に保守・運用を担当する人だけがいれば良いので、その他開発に携わっていた多くの人は別のプロジェクトに移っていきます。

社内に別のプロジェクトがあるのであれば良いですが、なければ極端に言うと仕事をしない人にも給料を払わなければいけない状態になってしまいます。

つまり、社員を雇用するとこのようなリスクが発生してしまいますので、そのリスクを無くすためには足りないリソースは他社に発注したほうが良いという事になります。

しかし、発注された側の企業にも雇用のリスクはありますので、リソースが足りない可能性も十分あります。そうなればまた別の企業へ発注することになります。

それが積み重なっていき、多重下請け構造が出来上がってしまうのです。

その他にも発注企業のプロジェクト責任者の能力不足で、業務を細分化せずにまるっと1社に発注してしまい結果的に多重下請け構造が出来てしまうという原因もあるでしょう。

これら以外にも大小様々な理由はありますが、このような理由で多重下請け構造が日本のIT業界では蔓延してしまっています。

商流が深くなると単価が下がる理由

商流が深くなれば単価が下がっていく理由は、『マージン』という案件の紹介料が発生するからです。

仮に、発注企業であるエンドユーザー企業が、3人分のリソースが足りず、1人100万円換算の300万円で他社に発注をしたとします。

最初に発注を受けた企業である元請け企業は、1人分のリソースは確保できましたが、残り2人分のリソースが足りないので別の企業へ発注します。この時、元請け企業の1人あたりの価値は100万円です。

ここで元請け企業が発注する時の単価は、1人分を抜いた200万円ではなく、その200万円からマージンを抜いた単価で発注をしていきます。

仮にこのマージン率を20%ととすると、元請け企業は足りない2人分のリソースを160万円(1人当たり80万円)で発注することになります。この時、2次請け企業の1人あたりの価値は80万円です。

そして元請け企業から発注を受けた2次請け企業でもリソースが足りない場合は、さらに別の企業へ発注するのですが、もちろんその場合にもマージンが発生します。

この繰り返しにより、同じ条件の案件であっても、間に企業が入るたびにマージンが抜かれていき単価が下がっていくのです。

つまり、高単価の案件を獲得するためにもフリーランスエンジニアとしてどの位置で案件を獲得するのかが重要で、2次請け企業よりも元請け企業、元請け企業よりもエンドユーザー企業から案件を獲得することが良いという事が分かります。

フリーランスエンジニアが高単価の案件を獲得するためにすべき事

では、フリーランスエンジニアが継続的に高単価の案件を獲得する、つまり出来るだけ商流の浅い案件を獲得できる環境を作るためにはどうすれば良いのでしょうか?

まずそもそもフリーランスエンジニアが案件・仕事を獲得するための方法は大きく4つあります。

  • 自身で営業
  • 人脈を活用
  • フリーランスエンジニア専門エージェントに依頼
  • その他サービスの活用

この中で確実に高単価の案件を獲得するためには、自身で営業し獲得するのが良いかもしれません。

そしてより高単価な案件を獲得するためだけを考えれば、フリーランスエンジニア専門エージェントや場合によってはその他サービスの活用は避けた方が良いでしょう。

しかし、高単価の案件を獲得することだけにこだわりすぎてしまい、案件の契約終了が決まったのにも関わらず次の案件が見つからないという状況は避けなければなりません

その為、継続的ということを考えれば、自身で営業するだけではいけないですし、フリーランスエンジニア専門エージェントやその他サービスも活用するべきです。

つまりそれぞれ一長一短がありますので、案件が無い期間を作らずにフリーランスエンジニアが継続的に高単価の案件を獲得するためには、これら4つ全て並行で進めていくことをおすすめします。

では、それぞれ解説していきます。

自身で営業し高単価の案件を獲得するためには

自身での営業はエージェントや人脈など別の人から紹介される案件ではなく、自分で見つける方法ですので確実にエンドユーザー企業もしくは元請け企業から発注される高単価の案件を獲得することが出来ます。

しかし、一番手間暇がかかりますし、自分で動かなければ案件を獲得することはできません。

その為、タイミングよく良い案件が見つかるとは限りません。より高単価の案件を獲得するためにとはいえ、この方法だけに頼っていては案件と案件との間に間隔が出来てしまうリスクがありますので注意しましょう。

ただ、最初にも言ったように確実に高単価の案件を獲得できる方法ではありますので、やっておくべき方法ではあります。

自身で営業するのは気になる企業や業界だけ等、範囲を絞って進めていくのが良いかもしれません。

人脈を活用し高単価の案件を獲得するためには

紹介してくれる人にもよりますが、人脈経由であれば間に商流を挟まずに案件を獲得できるケースが多いので、比較的高単価の案件が獲得できる方法ではあります。

ただ中には、副業という形で案件の紹介をしておりマージンを抜いている個人の人もいますので、安易に紹介された案件を獲得するのは気を付けましょう。

その為、SNS等で人脈を作っていくよりも同じフリーランスエンジニアという立場の人脈過去のビジネスで作られた人脈などある程度信頼のおける人脈を作っていく事をおすすめします。

今活躍しているフリーランスエンジニアの中には、過去のビジネスパートナーから直接紹介してもらって働いている方も多くいます。

同じフリーランスエンジニアであれば様々な現場で活躍している実績があるケースが高いですので、確率も高まるでしょう。

案件の獲得以外にも人脈はフリーランスエンジニアにとって重要なものですので、しっかりと築いていきましょう。

フリーランスエンジニア専門エージェントに依頼して高単価の案件を獲得するためには

フリーランスエンジニア専門エージェントを活用する場合、最低1社は間に入るため最大限高単価になることは基本的にはありません。

しかし、エージェントは案件のDBですので、案件が必要になったタイミングに合わせて紹介してくれます。

つまり案件と案件との間に間隔が空くリスクは減ります。

そして、人にもよって考えは違うかもしれませんが間に1社入るくらいであれば十分高単価の案件を言えるでしょう。

フリーランスエンジニア専門エージェントによっては、そういった『エンド直』と言われる案件を多く抱えている企業もありますので、そういったエージェントを見つけて頼ることができれば、エージェントを活用した場合であっても十分高単価の案件を獲得できます。

また、自身の営業や人脈経由等で発注企業から直接紹介された案件よりも単価だけを見れば高単価の案件も多く抱えているケースも普通にありますので、単純に単価だけを見て高単価と言える案件を獲得するためにも活用しておくべきでしょう。

そして、フリーランスエンジニア専門エージェントを活用する場合は1社にするのではなく2,3社と複数のエージェントを活用することをおすすめします。

その他サービスを活用し高単価の案件を獲得するためには

フリーランスエンジニアが案件を獲得するために、様々なプラットフォームサービスがあります。

  • フリーランスエンジニア専門エージェントが抱える案件を獲得できるプラットフォームサービス
  • エンドユーザー企業が抱える案件を直接獲得できるプラットフォームサービス

ざっくり分けるとこの2種類があり、こういったサービスを活用し、案件を獲得することも出来ます。

ただ利用に注意すべきなのは、『フリーランスエンジニア専門エージェントが抱える案件を獲得できるプラットフォームサービス』です。

プラットフォームサービスを経由してエージェントが抱える案件を獲得することは、プラットフォームサービスを経由せずに同じエージェントから同じ案件を獲得するよりも低単価を招いてしまう可能性が高いので気を付けましょう。

横断して複数のフリーランスエンジニア専門エージェントが抱える案件を獲得できるメリットはありますが、可能であればどういった案件があるのかを調べるだけに使用することをおすすめします。

最近『エンドユーザー企業が抱える案件を直接獲得できるプラットフォームサービス』が出来ております。

こちらは、直接エンドユーザー企業の案件を獲得できますので、フリーランスエンジニアが高単価の案件を格闘するためには良いサービスだとは思います。

こういったサービスを活用すれば効率よくエンドユーザー企業の案件を獲得できます。

フリーランスエンジニアが高単価の案件を獲得するためには、手間暇がかかりますが、手間を掛けなければ継続的に高単価の案件を獲得することは難しいでしょう。


ぜひそれぞれ4つを実践してください。

最後に

フリーランスエンジニアが高単価の案件を獲得するためにすべき事を紹介してきました。

中には手間がかかるものがありますが、案件を獲得するのに限られた方法にしか頼っていない場合、仕事が無い期間を作るリスクを抱えてしまうこともありますし、いつのまにか低単価な案件を掴まされている可能性さえもあります。

折角フリーランスエンジニアになったのであれば、出来る限りそういったリスクは減らしていきたいでしょう。

そして継続的に高単価の案件を獲得したいフリーランスエンジニアは、ぜひ本記事を参考に案件の獲得を進めてみてはいかがでしょうか?