XTech(クロステック)とは?20の種類と事例、定義を初心者向けに解説
DX(デジタルトランスフォーメーション)の意識が高まる中、今様々な業界で『〇〇テック(Tech)』を言われる企業やサービス、事業が出てきており注目を集めています。
その為最近よく、ヘルステックやフィンテックなど『〇〇テック(Tech)』という言葉をよく聞く方も多いのではないでしょうか。
そして、この『〇〇テック(Tech)』は、総称して『XTech(クロステック)』と言います。
では今回はこの『XTech』とは何なのか?を初心者向けに解説していきます。
- XTechとは何か?
- XTechの種類や事例は?
- それぞれのXTechの事例は?
- XTechを支える技術とは?
これらの疑問に応えられるよう解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 1 XTechとは?
- 2 XTechの種類と事例
- 2.1 健康:ヘルステック(HealthTech)
- 2.2 医療:メドテック(MedTech)
- 2.3 金融:フィンテック(FinTech)
- 2.4 不動産:プロップテック(PropTech)、リーテック(RETech)
- 2.5 人材・人事:HRテック(HRTech)
- 2.6 広告:アドテック(AdTech)
- 2.7 農業:アグリテック(AgriTech)
- 2.8 教育:エドテック(EdTech)
- 2.9 マーケティング:マーテック(MarTech)
- 2.10 小売:リテールテック(RetailTech)
- 2.11 旅行:トラベルテック(TravelTech)
- 2.12 音声:ヴォイステック(VoiceTech)
- 2.13 スポーツ:スポーツテック(SportsTech)
- 2.14 環境:クリーンテック(CleanTech)
- 2.15 法律:リーガルテック(LegalTech)
- 2.16 政治:ガブテック(GovTech)
- 2.17 ファッション:ファッシュテック(FashTech)
- 2.18 食料:フードテック(FoodTech)
- 2.19 エンターテイメント:エンタメテック(EntertainmentTech)
- 2.20 バイオロジー:バイオテック(BioTech)
- 3 XTechを支える技術
- 4 最後に
XTechとは?
まずはそもそも『XTech(クロステック)』とは何かについて説明します。
『X』は、掛け合わせるという意味のクロスで、『Tech』は、テクノロジー(technology)です。これらを合わせて『XTech(クロステック)』という言葉になっています。
そしてこのXTechとは、元々ある既存産業をITやテクノロジーを活用し、今までにない新しく革新的なものへと変え、その仕組みやサービスを提供していくビジネス領域。要は『既存産業』と『IT・テクノロジー』が融合し新たに創出されるビジネス領域。
それを『XTech』と言います。
一つ多くの方にとって身近であろうものの例を挙げます。それは小売業界に関するXTech、リテールテック(小売=Retail)です。
昔から一般的に買い物は、店頭に足を運びその場で商品を選び購入しますが、『Amazon』や『楽天市場』などのECサイトの登場により、店頭に足を運ばずともネットで商品を選び購入が出来るようになっています。
結果、時間や場所などの制限なしに買い物が出来るようになり、ユーザーにとって買い物が革新的で新しいものへと変わっています。小売りという領域に、IT・テクノロジーを活用したことでこういったことが実現されています。
これは非常に身近な例ではありますが、その他いたるところにこういったXTechと呼ばれる仕組みやサービスがあります。
それではどういったXTechがあるのか?20の種類やその事例を紹介していきます。
XTechの種類と事例
代表的な20種類のXTechについて事例、その定義を紹介していきます。
どういった『〇〇Tech』があるのか、この際にぜひチェックしてみてください。
健康:ヘルステック(HealthTech)
ヘルステックとは、『健康・ヘルスケア(Healthcare)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域で、人によってはヘルスケアテック(HealthcareTech)と呼ぶ人もいます。
体調や栄養、睡眠、さらには精神面など身体に関わる健康面に対して、テクノロジーを使い、効率よくサポートする仕組みやサービスをヘルステックと言います。
また健康に関わることと言えば医療関連も含まれる場合もありますが、厳密に言うと後ほど紹介するメドテック(医療×Tech)とは別の領域です。
このヘルステック領域は、日本のみならず世界中で今後かなりの発展を見込まれている領域で、GAFAで有名な4つの超大企業もこのヘルステック領域に力を入れています。
ではこのヘルステックにはどんなものがあるのか事例を紹介します。
ヘルステックの事例
まずtoC向けでは下記のような事例があります。
- スマートフォンやスマートウォッチに搭載されているような睡眠や月経周期などを管理するアプリやサービス
- ダイエットに関する体重や体調を管理・サポートするアプリやサービス
- 摂取している栄養を管理するためのアプリやサービス
toB向けでは下記のような事例があります。
- 介護現場をより効率よく管理するためのシステムやサービス
- 従業員の健康状態を管理・サポートするためのシステムやサービス
- 健康に関する福利厚生を提供するサービス
このようにヘルステック領域の仕組みやサービスは、toCやtoBなど多くの場面で提供されています。
医療:メドテック(MedTech)
メドテックとは、『医療(Medical)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
医療機関のネット予約や電子カルテ、投薬に関わることなど、テクノロジーを活用し、医療機関での様々なことをより効率的に管理・提供できる仕組みやサービスをメドテックと言います。
今コロナ禍で医療現場のひっ迫など課題があります。もちろん一時的に患者が多くなっている理由が大きいですが、今後メドテックが普及していくことで少しでも改善はされるでしょうし、超高齢化社会を迎えつつある日本では、進歩が欠かせない領域です。
それでは、メドテックの事例をいくつか挙げていきます。
メドテックの事例
まずtoC向けに関しては下記事例があります。
- 医療機関のネット予約サービス
- 服薬の管理アプリやサービス
toBには下記事例があります。
- 電子カルテ投薬の管理システムやサービス
- ICT技術を組み合わせた医療機器や診断機器
基本的にメドテックはtoB向けのものが多いですが、それが結果的にtoC向けに成果として返ってくるような領域です。
金融:フィンテック(FinTech)
フィンテックとは、『金融(Finance)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
ネットでの送金や振込、オンライン決済やモバイル決済、仮想通貨など、テクノロジーを活用し、決済などの効率化やお金に変わる新しい価値のあるものなど金融機関やお金に関わる革新的なものをフィンテックと言います。
フィンテックは、XTechの中でも多くの方が関わる領域で、まだまだ発展していくであろう領域です。
それではフィンテックの事例を挙げていきます。
フィンテックの事例
まずtoC向けに関しては下記事例があります。
- ネットでの通帳管理や送金、振込サービス
- オンライン決済やスマホ・モバイル決済
- Bitcoinなどの仮想通貨サービス
toB向けに関しては下記事例があります。
- スマホ・モバイル決済用の機器
- ネットバンキング
- セキュリティシステム
- 会計や財務に関するサービスやシステム
今やフィンテックは、toCやtoBに問わず多くの場面で、仕組みやサービスが展開されています。何気なく使っているものでフィンテックの領域のものが多くあるでしょう。
不動産:プロップテック(PropTech)、リーテック(RETech)
プロップテックやリーテックは、『不動産(Property、Real Estate)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
ネットでの物件探しやVR内見、ネットでの住宅ローンの検索や手続きなど不動産のあらゆるタッチポイントに対して効率的に物事を進められる仕組みやサービスをプロップテック、リーテックと言います。
このプロップテック、リーテックは、法律など多くのしがらみがあり、あらゆるXTechの中でも最も遅れていると言われている領域ではありますが、ここがより進歩していけば、私たちの生活面でも大きな変化をもたらしてくれるでしょう。
実際に海外に目を向けると、プロップテック・リーテックのユニコーン企業がどんどん台頭してきており、注目を集めています。
それではプロップテック、リーテックの事例を挙げていきます。
プロップテック・リーテックの事例
まずtoC向けに関しては下記事例があります。
- ネットでの物件検索
- VRでの内見
- 住宅ローンのネット手続き
toB向けに関しては下記事例があります。
- VR内見用のシステム
- 不動産・物件の管理システム
- 不動産仲介業向けの業務効率化システム
不動産業界は、消費者と不動産仲介業、建設企業など多くの領域の人たちが密接にかかわってくる業界で、売買や投資、賃貸、住宅ローンなど様々なタッチポイントがあります。
まだまだこれからという領域ではありますが、プロップテック・リーテクが進歩することで、人にとって欠かせない住環境に関わる部分は大きく変化していくでしょう。
人材・人事:HRテック(HRTech)
HRテックとは、『人材・人事(HumanResource)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
仕事を探すためのサービスや人事にとって欠かせない採用管理や勤怠管理など、テクノロジーを活用し、人材・人事領域において効率的に管理・対応できるために欠かせない仕組みやサービスをHRテックと言います。
HRテックは既に世の中に広く浸透している領域ではありますが、今後人材不足などの問題もあり、少人数で最大限のパフォーマンスを発揮するための組織づくりや、より精度の高い採用活動、またそれらをより効率的に行える環境など、今後想定される時代のニーズに合わせた進歩が見込まれる領域です。
それではHRテックの事例を挙げていきます。
HRテックの事例
まずtoC向けに関しては下記事例があります。
- 転職サイトやマッチングサービス
- フリーランス向けの案件探しサイトやマッチングサービス
- 副業やパラレルワーカー向けのサービスやマッチングサービス
toB向けに関しては下記事例があります。
- 採用活動に関するシステムやサービス
- 労務・勤怠管理に関するシステムやサービス
- 人材DBを有効活用するシステムやサービス
- 福利厚生に関わるサービス
今や正社員やフリーランス、副業、さらには時間や場所など、働き方はあらゆる面で多様化しています。それに伴い、働く側としては選択肢は広がりますし、人事としては管理が煩雑になってきます。それらをより分かりやすく効率的に行える環境へと変えていくために今後もHRテックの発展は欠かせません。
広告:アドテック(AdTech)
アドテックとは、『広告(Advertisement)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域で、アドテクと呼ばれることもあります。
顧客や位置など様々な情報を活用した広告やSNSなどを活用した広告など、紙ではなくネット・電子を主体とした広告領域をアドテックと言います。
このアドテックは、XTechの中でも少し前から浸透してきており、多くの方がネットで何かを検索する時など目にする機会も多いものです。
それではアドテックの事例を挙げていきます。
アドテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- アフィリエイト広告
- Googleなどのアドセンス
toBに関しては下記事例があります。
- 情報を元にしたターゲティング広告
- SNSを活用した広告
- 広告の費用対効果などを管理するシステムやサービス
多くの企業において、事業を発展させていくために広告は非常に重要なものです。またYouTubeやブログなどの収益源も基本は広告からになりますので、今では個人に身近な領域になってきています。
農業:アグリテック(AgriTech)
アグリテックとは、『農業(Agriculture)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域で、スマート農業などとも言われたりしています。
ドローンを活用した農作物の管理や生産量のデータ管理、収穫の無人化など、テクノロジーを活用し、農業に関わる作業や管理などを効率的に行える領域をアグリテックと言います。
消費者からするとなかなか目に触れる機会の少ない領域ですが、農業では人手不足も深刻で、このアグリテックの一般化や進歩は欠かせないものになっています。
それではアグリテックの事例を挙げていきます。
アグリテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- 農作物のネット購入
toB向けに関しては下記事例があります。
- ドローンなどを活用した農作物の管理
- データを活用した農作物の生産量などの管理
- 自動収穫機器
農業は人が生きていく上で必要な食に関わる部分で、人材不足だけではなく台風などの災害への対応も必要不可欠な領域です。アグリテックによりそういった課題の解決やリスクへの対応が出来るようになれば社会全体へ大きな好影響をもたらしてくれるでしょう。
教育:エドテック(EdTech)
エドテックとは、『教育(Education)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
オンラインスクールなどのサービスや教育コンテンツ、教育に必要な教材や教具などのシステム化など、テクノロジーを活用し、実際の教育や教育現場を改善し、より良いものへと変えていく領域をエドテックと言います。
まだまだオフラインが一般的な教育や広がる教育格差を改善するためには、このエドテックの広がりや進歩が欠かせません。
それではエドテックの事例を挙げていきます。
エドテックの事例
まずはtoCに関しては下記事例があります。
- オンラインスクール
- 教育アプリやコンテンツ
toBに関しては下記事例があります。
- イーラーニング
- 教材やカリキュラムのオンライン化やVR対応教具のIoT化
- 教育管理システム
- 教育のオンライン化に必要なシステムや機器
教育は単純にテクノロジーを活用し、便利にするだけではなく、質という面も非常に重要ですので、それらをきちんと掛け合わせた仕組みやサービスが不可欠です。そういった環境をエドテックではになっています。
マーケティング:マーテック(MarTech)
マーテックとは、『マーケティング(Marketing)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
マーケティングに必要なデータを管理するためのシステムなどのMA(マーケティングオートメーション)ツールや取引・営業活動に関わるデータを管理するシステムなど、テクノロジーを活用し、マーケターに必要な業務を効率化あるいは自動化してくれる領域をマーテックと言います。
今はビッグデータという技術が注目され、多種多様なデータが存在する中で、多くの企業においてそのデータの重要性、有効活用が必要な時代になっています。それらをサポートする役割をマーテックはになっています。
それではマーテックの事例を挙げていきます。
マーテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどの数値管理サービス
toBに関しては下記事例があります。
- MA(マーケティングオートメーション)ツール
- AIなどを活用したデータ分析システム
- SNSの管理システムやサービス
- あらゆるデータを管理するシステム
マーテックに関しては、toC向けよりはtoB向けの方が事例も多く、仕組みやサービスを提供するにもtoB向けが多い領域です。またデータという点で重要性が増している昨今、よりマーテックの発展は欠かせないでしょう。
小売:リテールテック(RetailTech)
リテールテックとは、『小売(Retail)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
本記事の冒頭で例を出したようなECサイトやコンビニなどに導入されているようなセルフレジ、在庫の管理など、テクノロジーを活用し、買い物や販売方法、商品管理などをより効率的なものへと発展させていく領域をリテールテックと言います。
リテールテックという言葉を聞く機会は少ないかもしれませんが、今や多くの方がリテールテックのサービスを活用しており、世の中に浸透している領域です。
それではリテールテックの事例を挙げていきます。
リテールテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- ECサイトなどのオンライン販売
- セルフレジ
toBに関しては下記事例があります。
- オンライン販売用のシステム
- セルフレジようの機器
- 倉庫や物流の管理システム
- 在庫管理サービス
オンライン上では比較的進んでいるリテールテックですが、今後は実店舗に関わる領域や物流などの領域に対しての効率化やコスト削減が徐々に進んでくるでしょう。
旅行:トラベルテック(TravelTech)
トラベルテックとは、『旅行(Travel)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
ネット上でホテルなどの宿泊先の検索や予約できるサービスやAIやロボットを活用した無人対応、インバウンド対策に必要な多言語サービスなど、テクノロジーを活用し、旅行に関わる領域で様々なニーズに対応した形へと変えていくものをトラベルテックと言います。
オンライン上に関しては比較的進んでいるトラベルテックですが、今後接客や観光スポットなどリアルな体験となる部分に関しても発展していく領域です。
それではトラベルテックの事例を挙げていきます。
トラベルテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- ホテル・宿泊先のオンライン検索及び予約
- AIやVRなどの技術を活用した観光
- VRによる旅行体験
toBに関しては下記事例があります。
- AIスピーカーやロボットを活用した無人接客
- AIやVRなどの観光・アミューズメント施設
- 予約管理システム
旅行業界は、コロナによる影響を大きく受けており、旅行のあり方は今一度問われる段階ではありますが、そういった制限下であっても業界を発展させてくれるようなトラベルテックの仕組みやサービスが出てくることでしょう。
音声:ヴォイステック(VoiceTech)
ヴォイステックとは、『音声(Voice)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
スマートフォンやAIスピーカーなどに搭載されているSiriやGoogleアシスタント、アレクサといった音声アシスタントや電話の自動音声、自動翻訳など、テクノロジーを活用し、音声に関わる仕組みやサービスを提供する領域をヴォイステックと言います。
比較的身近にあるものが多く、また様々な業界を支える技術でもありますので、他XTech領域が進歩していく上でも欠かせないでしょう。
それではヴォイステックの事例を挙げていきます。
ヴォイステックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- スマートフォンやAIスピーカーなどの音声アシスタント
- カーナビの音声
- 自動翻訳
toBに関しては下記事例があります。
- 合成音声
- 音声の感情認識
- AIやIoT製品、ロボットなどと組み合わせる音声技術
あらゆる業界での無人接客や問い合わせへの対応など、今後それらが当たり前になれるためにはヴォイステックの力が欠かせません。ヴォイステックはあらゆる分野での縁の下の存在と言えるでしょう。
スポーツ:スポーツテック(SportsTech)
スポーツテックとは、『スポーツ(Sports)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
スポーツ選手の肉体を管理するシステムや体作りのためのデータを管理・分析するシステム、スタジアムなどに設置されている多視点で見られるシステムなど、テクノロジーを活用し、実際の選手や競技に必要なデータに関わるものや観客向けの仕組みやサービスなどを提供している領域をスポーツテックと言います。
スポーツテックは既に多くの競技に導入されておりそれを見かける方も多いでしょう。
例えば、サッカーではVARシステムがありますし、バレーボールではタブレットを活用して戦術を行っています。またスタジアムにも様々な機器が設置され、VR観戦やあらゆる視点でスポーツ観戦が楽しめる環境へと変化しつつあり、今までにないスポーツ観戦を体験できるようになってきています。
それではスポーツテックの事例を挙げていきます。
スポーツテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- オンラインでのトレーニングサポート
- 心拍数や歩数などを管理するサプリやサービス
- 多視点やVRなどによるスポーツ観戦
toBに関しては下記事例があります。
- スポーツ選手の体作りのための管理システム
- 競技ごとのデータ管理・分析システム
- 競技ごとのアシスタントレフリーとなるシステム
- スタジアムに設置するための機器
スポーツ選手自体の管理や競技の発展にもスポーツテックは必須なものになっており、さらには視聴者、観戦者側もスポーツテックにより大きく変わってきています。今後もスポーツ業界をより魅力的させていくためにもスポーツテックは欠かせないでしょう。
環境:クリーンテック(CleanTech)
クリーンテックとは、『環境(Clean)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
電気自動車や太陽光などによる発電など環境に配慮されたシステムやエアコンに搭載されている空気清浄など、テクノロジーを活用し、環境を配慮した仕組みやサービス、一般的にエコシステムと言われるような仕組みやサービスをクリーンテックと言います。
今や多くの国でCO2の削減などの取り組みがされており、全世界共通で課題となっているのが環境問題です。それらをテクノロジーで解決していくためにクリーンテックは欠かせません。
それではクリーンテックの事例を挙げていきます。
クリーンテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- エアコンなどに搭載されている空気清浄機能
- ネットで電力サービスを選択できるサービス
- 電気自動車などのエコカー
toBに関しては下記事例があります。
- 再生可能エネルギーの研究
- スマートグリッド技術
- クリーン電力
環境問題は前回共通の課題です。また私たちが安心して過ごしていく世の中になるためにも改善は必須な領域です。そういった大きな役割を担っているのがクリーンテックですので、今後発展していかざるを得ないですし、消費者としても知っておくべきXTechの一つでしょう。
法律:リーガルテック(LegalTech)
リーガルテックとは、『法律(Legal)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
弁護士とのマッチングサービスやオンライン相談、契約や法務関連の業務効率化システムや電子契約手続きなど、テクノロジーを活用し、法律や契約部分を効率化し最適な環境へ推し進めていく領域をリーガルテックと言います。
身近なところで言うと、今、リモートワークなどの普及によりアナログの押印業務などの改善は急務となっていますが、そういった部分も一つリーガルテックはになっており、時間工数の削減のみならずコストの削減も実現をさせてくれる領域です。
それではリーガルテックの事例を挙げていきます。
リーガルテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- 弁護士などの法律専門家へのオンライン相談
- 弁護士とのマッチングサービス
toBに関しては下記事例があります。
- 電子契約サービス
- 電子印サービス
- 契約手続きや管理、法務作業の効率化システム
法律という部分は、かなり専門に特化している領域で、場合によっては手続きや管理が煩雑になる領域です。そういったものをより効率的に対応できるような社会を実現するためにもこのリーガルテックは欠かせないでしょう。
政治:ガブテック(GovTech)
ガブテックとは、『政治(Government)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
マイナンバー制度や給付金のオンライン手続き、スマートシティへの対応など、政府がテクノロジーを活用し、世の中をより良いものへ変えていく領域をガブテックと言います。
最近では、日本の政府もITに関する注目が高まっており、身近なところであればマイナンバー制度や運転免許証の電子化を検討するなどがありますし、ムーンショット目標など様々な政策を検討し出してきています。
ただ世界に目を向けると少し遅れを取っており、様々な国で自治体と連携しスマートシティ化が進んでおり注目されています。
今後は、日本もガブテックという領域をもとに、大きく環境が変わってくるでしょう。
それではガブテックの事例を挙げていきます。
ガブテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- マイナンバー制度や運転免許証の電子化
- 行政手続きのオンライン化などの効率化
toBに関しては下記事例があります。
- スマートシティへの対応
- 行政手続きのオンライン化や効率化
- 役所などの業務自動化などの改善
まだまだ日本全体でIT化は遅れていますので、ガブテックを中心にIT先進国となるよう、急速に進んでいくのではないかと思います。
ファッション:ファッシュテック(FashTech)
ファッシュテックとは、『ファッション(Fashion)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
衣服やカバンなどファッションに特化しているECサイトやファッション関連のレンタルサービス、AI等によるファッションコーディネートなど、テクノロジーを活用し、最先端なファッション業界を作り上げているものをファッシュテックと言います。
ZOZOTOWNやSHOPLISTなどファッションに特化したECサイトを利用した方は多いと思いますが、最近ではファッションのレンタルサービスも普及しつつあります。
またゾゾスーツのようにオーダーメイドの服を作るためのサービスも出てきており、よりファッションを自由で魅力的なものへ変えている領域になっています。
それではファッシュテックの事例を挙げていきます。
ファッシュテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- ファッションのECサイトやレンタルサービス
- オーダーメイドの衣服や靴を作成するための計測サービス
- 仮想試着サービス
toBに関しては下記事例があります。
- 仮想試着サービス用の機器
- 計測サービス用の機器
- 店舗のIoT化
- ブランドの認知向上をさせるためのサービス
実際に着ないと分からなかった衣服がそうでなくなりつつある時代に変わってきており、さらに身近なものになりつつあるファッションをファッシュテックでは実現していますし、今後もより発展していくでしょう。
食料:フードテック(FoodTech)
フードテックとは、『食料(Food)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
冷蔵庫のIoT化やオンラインでの食料購入、献立の提案サービスなど、テクノロジーを活用し、食料や料理に関わる点で最適な環境へと変えてくれるものをフードテックと言います。
ニュースで話題になることもある食品ロスですが、そういったことを改善するためにもフードテックは欠かせません。また食品の購入から管理、献立を決めて料理をする、さらには食器洗いなど、家事の大部分を占める領域だからこそ、それらをより簡易的なものにしてくれるフォードテックは注目されています。
それではフードテックの事例を挙げていきます。
フードテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- 冷蔵庫や食洗器などのIoT化
- 食品のオンライン購入
- 献立サポートサービス
toBに関しては下記事例があります。
- 食物などを活用した食品開発や研究
- 代替食品の研究や開発
- 食品や料理の流通
- 無人レストラン
食料問題や食品ロスは今後さらに課題となってくる可能性を秘めています。そういった大きな問題を改善するためにはフォードテックは欠かせないでしょう。
エンターテイメント:エンタメテック(EntertainmentTech)
エンタメテックとは、『エンターテイメント(Entertainment)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
YouTubeなどの動画配信サービスやライブ配信サービス、ファンクラブサービスなど、テクノロジーを活用し、エンターテイメントの活躍の場を広げ、多くの方に様々な方法でエンタメコンテンツを提供できる領域をエンタメテックと言います。
今は一般の方かた有名な方まで幅広く簡単に参入できるYouTubeが、エンタメテックの代表的なサービスとなっています。コロナ禍ということもあり、今後もそういったものを中心にあらゆるサービスが伸びてくる領域です。
またSNSや定額制の音楽や動画の配信サービスなどエンタメテックは多岐に渡ります。
それではエンタメテックの事例を挙げていきます。
エンタメテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- YouTubeなどの動画配信サービスやライブ配信サービス
- ファンクラブサービス
- ネットTV
- SNS
toBに関しては下記事例があります。
- オンラインファンクラブの開設サービス
- オンラインサロン
- オンライングッズ販売や流通
- 音楽や動画のオンライン配信
エンタメ業界は、コロナの影響を大きく受けた業界の一つです。今後そういった課題を解決していくためにもエンタメテックは欠かせないでしょう。
バイオロジー:バイオテック(BioTech)
バイオテックとは、『バイオロジー(Biology)』と『テクノロジー(Technology)』を掛け合わせた領域です。
ミドリムシなど生物を活用した食品や化粧品などの研究や育毛剤などの研究など、テクノロジーを活用し、人間や微生物などの細胞や遺伝子などを解析し、それを実社会で活用できる物へと開発・提供している領域をバイオテックと言います。
育毛剤やスカルプシャンプーなどもバイオテックにより登場したものですし、その他食品や化粧品などもバイオテックにより開発され世に出ているものが多くあります。
それではバイオテックの事例を挙げていきます。
バイオテックの事例
まずtoCに関しては下記事例があります。
- 育毛剤やスカルプシャンプー
- 微生物などから登場した食品や化粧品
toBに関しては下記事例があります。
- 細胞培養システム
- 遺伝子の解析システム
- がん治療など医療を支える研究開発
バイオテックは、様々な業界を支えるためにも必要な領域です。生物や遺伝子などを解析し、より多くの人や現場のサポートするためには欠かせないでしょう。
XTechを支える技術
これまで紹介した20のXTechを支えるものとして様々なIT技術があります。
どういった技術があるのか?これを機にしっかりと把握しておきましょう。
AI
AIとは、Artificial Intelligenceの略で、人工知能と言われるものです。
これまで人でしか出来なかった物事の判断や意思決定などをAIによって実行できるようになっています。その他機械学習やディープラーニングもAIの一部です。
一部の業務の効率化や業務そのものをAIに任せたり、マーケティングにおけるデータの分析などをAIで行ったりと様々な場面で活躍している技術です。
ロボット
ロボットとは、人型のようなものからその場に適した形をしたものなど様々あります。
ソフトバンク社のpepperと言えば多くの方も知っていると思いますが、今では接客や案内などの場面でロボットが活躍しています。
今後人材不足より深刻化してくる日本では、重要な存在になってくるでしょう。
IoT
IoTとは、Internet of Thingsの略で、『モノのインターネット』と呼ばれています。
分かりやすい例としては、スマート家電がそれにあたり、遠隔操作が出来たりと生活をより便利にしてくれる技術です。
その他にも無人バスや自動運転など様々なものの自動化を実現させてくれる技術で、今後の発展に欠かせない技術の一つです。
ビッグデータ
ビッグデータとは、多種多様で大量のデータを処理するための技術です。
今では動画サービスが普及しており、これまで一般的であった文字列で表されるようなデータだけではなく、動画や音声といった多種多様なデータが存在するようになっています。
そういったものをきちんと処理し分析する必要があり、それが出来るようになることでより世の中の為になるサービスや仕組みが生まれてきます。
こういった背景もあり多くの企業でビッグデータが重要視されるようになっています。
ブロックチェーン
ブロックチェーンとは、分散型ネットワークで形成される複数のコンピューターやサーバーと暗号技術を組み合わせて、データを記録する手法・データベースです。
簡単に言うと不正や改ざんされないような仕組みがあり、仮にそういったことがあっても問題なくサービスが継続できるような仕組みです。
このブロックチェーンは、Bitcoinという仮想通貨の登場で注目された技術で、暗号化によるセキュリティの高さやデータの安全性、取引などの透明性が特徴としてあり、金融関連などで注目されています。
AR/VR
ARとは、Augmented Realityの略で、日本語で言うと『拡張現実』です。またVRはVirtual Realityの略で日本語で言うと『仮想現実』です。
それぞれの違いは、ARの場合は現実の空間を拡張する技術で、ポケモンGOのように実際のその場の画像、動画にポケモンという仮想の画像を表現するイメージです。
それに対してVRは、人工的に作られた仮想の空間を現実のように表現しています。
このようにそれぞれ別物ではありますが、エンタメテックで使われていますし、様々なビジネス領域でも使われています。
5G
5Gとは、5th Generationの略で、第5世代移動通信システムと言われています。
要は高速通信ができるもので、そのメリットとして多数同時接続への対応や情報のリアルタイム性を保持してくれます。
また5Gは、通信システムですので、AIやIoTなど他の技術にも欠かせないもので、5Gの浸透でありとあらゆるものが快適になります。
クラウド
クラウドとは、ネットワークを介してサービスを利用できる技術です。
要はパソコンやスマホがネットに繋がっていれば、いつでもどこでもサービスが利用できる環境のことです。
例えばGmailなどのクラウド技術を活用したサービスで、アプリをインストールしなくても、ネットにつながっていさえすれば、メールを送受信することが出来ます。
その他にも様々なものにクラウド技術は活用されており、生活や仕事において高い利便性をもたらしてくれます。
最後に
今回20種類のXTechやそれを支える技術を紹介してきました。中には初めて聞くようなXTechもあったかと思います。
今世間的にDXという言葉が流行り多くの企業でその対応に追われています。今後様々な業界でDXが進んでいくことでこれらXTechがどんどん注目されてきます。
ぜひ今回を機にチェックしておきましょう。